立退きのヒント
立退料の例を集めました

2001-8-31
   2002-5-1 改訂

土地活用の前に、立退きの問題を抱えている方もおられるでしょう。
 
いったい、立退きにいくらかかるのか?
 
本当は「やってみないとわからない」が答えです。
立退料の相場は、あってないようなものです。
 
借家人との人間関係の程度、借家人の性格、相場と比較した家賃の程度、入居期間の長さ、交渉の進め方などで変わります。さらに、立退き物件の状況、契約内容、正当事由の程度により異なります。
 
通常、周辺相場より安い家賃だと、立退料は高くつきます。親切心で安い家賃で貸していたら、立退き時には、今までもらった家賃の総額以上の立退料を支払う破目になります。納得いきませんが、賃料が安いということは、それだけ借家人の権利が強いことになります。
 
裁判で出された判例の立退料は高額になっています。高くついた事例です。和解したときの立退料は表に出ませんが、判例よりは安いはずです。時間と費用の面からも、裁判をせずに立ち退かせることが理想です。
 
ここでは、貸家における立退料のいくつかのケースをご紹介します。
 
 
単身者向けアパートのケース
 
引越費用程度。
 
ファミリー向けアパートのケース
 
6ヶ月前に通告して、その間の家賃を無料にする。または、6ヶ月分の家賃相当額を支払う。さらに、相手の出方により不動産仲介料や引越費用を負担する。
 
安い家賃で長く住んでいた場合、新しい住宅へ引越すための損失補填として支払うケース
 
  差額敷金+差額家賃×月数(12〜?ヶ月)+引越費用
 
 
長屋など古くからの借家人に、借家権の対価として支払うケース
 
 (土地価格×借地権割合×借家権割合)+(建物価格×借家権割合)
 これを上限に正当事由の程度を勘案して交渉する。
  
土地価格 実勢価格、公示価格
借地権割合 相続税路線価図に掲載 20〜90%
借家権割合  大阪国税局管内(市制地域及び路線価設定地域)40%
その他の国税局管内の地域30%
建物価格 老朽建物だからほとんどありません
  
店舗のケース
 
営業権の補償が必要です。新しい設備費用、休業期間中の損失補填、移転による営業損失補填など。
 
建て替え後、再入居するケース
 
新築住宅の差額敷金と差額家賃(12〜?ヶ月分)を免除する。さらに、工事期間中の仮住まい費用を一部負担する。
 
 
退去時の修繕費は不要ですから、敷金・保証金はいずれのケースも全額返します。
 
建物の老朽化、消防署の改善命令は、正当事由の一部にはなりますが、それだけで立ち退かせるのは難しいです。また、家賃の滞納、第三者への転貸、住宅以外の使用などは、その程度によっては信頼関係が破壊されたと認められ立ち退かせることができます。
 
参考 立退問題でしたら、賃貸住宅を多く手がけている中堅の建設会社がよいでしょう(ただし、工事は特命になります)。また、木賃住宅の建替促進地域でしたら市役所でも相談に乗ってくれます(直接、動いてはくれませんが)。立退きのコンサルタントもいますが、素人が依頼するにはリスクがあります。立退きに慣れた弁護士のほうがよいでしょう。

トップページ