事業収支の秘密
営業マンの収支の説明を補足しますと・・・
2001-6-1
土地活用の営業過程で、必ず業者から提出されるのが事業収支です。
 
これは、意思決定するうえで不可欠なものです。それだけに信用のできるものであってほしいのですが、どうしても工事の受注のためには、利益の多くでた収支を出そうとしますので作為が入りがちです。
 
また、収支の作成に決まった約束事がありませんので、各社まちまちのやり方で作っています。
 
収支の説明を営業マンから受けて、なんとなく理解できたと思っていても、本当は説明されない重要なポイントが多々あります。
 
では、どうすればよいのか。
 
まず、収支の仕組みを自ら勉強することが必要です。
 
けれど、これでは情報になりませんね。しかし、作成方法は100社あれば、100通りありますので、すべて言えるものではありません。
 
たとえば、賃貸住宅を例にしますと・・・
 
敷金、保証金を建築費に全額充当している。
敷金、保証金は入居者からの預り金ですので、退去時には返さなければなりません。そのため、全額充当は将来資金繰りに困ります。しかし、本当は利益がでない計画を、少しでもよく見せようとする時によく使われるやり方です。
建築工事費に、その他の建築関係費用の項目(外構工事費、開発工事費、各種負担金、設計監理料、測量費、地質調査費、開発申請費等)が抜けている。
建築に伴う諸費用(登録免許税、不動産取得税、抵当権設定費、火災保険料等)を見込んでいない。さらに、消費税を計算に入れていない。 
最近は減ったと思いますが、入居率100%で計算した収支。(ただし、家賃設定を極端に相場より低くしているときは別です)
根拠のない家賃アップを見込んでいる。
現状では、家賃アップ率を横ばいで計算するのが妥当でしょう。
銀行などの民間借入の計画では、金利を今一番安い変動金利で計算し、将来の変動を考慮していない。
修繕費をまったくみないか、ほんの申し訳程度に計上しているだけ。
10年に一度といわれる大規模修繕のためにも、積み立てておく必要があります。 
建物の固定資産税、都市計画税は計算できるのですが、土地に関しては、固定資産税評価額が所有者でないとわからないため、計算できないのと、新しく発生する費用ではないということで、収支に計上していないことが多くあります。 
業者が使う事業収支のソフトには、所得税率が累進税ではなく固定になっているものがあります。
営業マンはそこまで説明しないと思いますので、確認をしておきましょう。さらに、税率が改定されても、修正しない、忘れていることも多いです。
会計や税務と違い、事業収支計算書のフォームも決まっていませんので、様々なものがあります。
損益計算書と資金収支計算書を別々にしたもの、それらを1つの表にまとめたもの、自社に都合よくアレンジしたものなどがあります。気をつけるのはアレンジされたものです。特に、簡略化されたものより、詳細な収支の方が信用してしまいますので要注意です。
  
まず、コンピュータで出された資料は、間違いないだろうという先入観をなくしましょう。
 
そして、必ず営業マンに収支以外に発生する費用はないか確認をしてください。これは、後で追加費用の請求を言われないためにも必要なことです。
 
 
賃貸事業シミュレーションソフト(住宅金融公庫)

 
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