マンションの構造とその特徴

2002-2-1

マンションを建てる場合、建物の構造まで考える余裕もなく、また、構造について知る機会も少ないと思います。そのため、構造の決定を設計事務所や建設会社にまかせてしまいがちです。
 
構造は、いろんな要因が関係してきます。計画地の地質、形状、広さ、建物規模、地域性、家賃相場、将来の土地利用計画などです。これらを総合的に判断して決める必要があります。
 
しかし、建築主が構造に関心がなければ、設計事務所や建設会社は自社の都合を優先して決めます。作品を作りたければ、ラーメン式の鉄筋コンクリート造が設計しやすいです。他社との競争から工事費を押さえたければ、鉄骨造や壁式の鉄筋コンクリート造にします。
 
ここでは、構造の種類とその特徴を解説します。
 
マンションでよく使われる構造形式に、ラーメン式と壁式とがあります。柱と梁で建物を支える構造をラーメン式といい、壁と床で建物を支える構造が壁式です。
 
ラーメン式は、通常、柱や梁が室内に出ますので、狭く感じたり、家具を置くのに邪魔にもなります。そこで、最近は、アウトフレームと いって、柱をバルコニー側に出したり、廊下側に出したりします。 さらに、逆梁工法を使って、梁の部分を隠したり、外に出したりもします。分譲マンションではこのあたりをよく工夫していますが、賃貸マンションはコストの問題もありまだ遅れています。ラーメン式の良い点は、プランがしやすく、将来の間取りの変更も壁式より自由にできることです。
壁式は、ラーメン式とは反対に柱や梁がなく、室内がすっきりします。その反面、設計に自由度が少なく外観は箱型になり、室内に構造壁が出ますので、間取りに制約を受けます。また、窓など開口部の大きさも制約されます。
 
これらの特徴をうまく組み合わせたのが壁式ラーメン構造です。公団ではよく使われていました。
 
このほか、構造に使用される材料により、いくつかに分類されます。
 
 
鉄骨造(S造)は、骨組みに鉄骨を使った構造です。地震に強く、広い空間を確保でき、間取りに自由度があります。鉄はコンクリートより軽いため、基礎工事が安くつきます。その反面、振動を伝えやすく、また、遮音性、耐火性、耐久性の面でコンクリートより劣ります。敷地の間口が狭いとき、建築コストを押さえたいとき、将来の解体費用を安くしたいときにおすすめです。(ラーメン式)
鉄筋コンクリート造(RC造)は、鉄筋とコンクリートでできた構造です。RC造は、高層になるほど下層階の柱が太くなります(下の階ほど部屋が少し狭くなる)。8階建てまでが多いです。耐火性、耐久性、デザイン性を求める場合におすすめです。(ラーメン式・壁式)
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄骨の骨組みのまわリに鉄筋を配置し、コンクリートで一体化した構造です。最も強度が高く、耐火性、耐久性、耐震性に優れています。高層マンションで、強度的にRC造では無理な場合に用いられます。欠点は、最も工期が長く、工事費も高くつくことです。そのため、上層階の一部をRC造にすることもあります。(ラーメン式)
 
 
建築技術、建築材料の進歩により、それぞれの短所も改善されてきていますので、ここで挙げた特徴が普遍的なものではありません。
  

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